1人で広報の仕事をしていると、こんな場面がよくあります。
情報はあるけど整理できない
何から考えればいいのか分からない
相手にどう説明すれば伝わるのか迷う
特に一人広報の場合、相談相手がいないことも多いと思います。
その結果、説明に時間がかかったり、何度も修正が発生したりという場面に何度も遭遇してきました。
私の場合、この思考整理の相手としてAIをかなり活用しています。AIに答えを出してもらうというより、考えを整理するための壁打ち相手として使うイメージです。
この記事では、実際に私が広報の仕事の中でやっているChatGPTとの壁打ちの流れを紹介します。特別なテクニックでもプロンプト集でもなく、思考を整理するためのシンプルな使い方です。まずはAIを試してみたい方におすすめの方法です。
なお、AIに情報を渡すときは、社内の機密情報や個人名、具体的なプロジェクト名は出さないようにしています。
固有名詞は「A社」「Bプロジェクト」に置き換える
数値や未発表の情報は、比率や抽象的な表現に変える
「自分の思考を整理するためのヒント」をもらうのが目的なので、情報はあえて抽象化して渡す。これが、AIを安全な相棒にするため鉄則です。
STEP1 情報を全部投げる

え?こんなこと?と思われるかもしれませんが、最初にやるのは、とにかく情報を出すことです。
この段階では整理しようとせず、頭の中にある情報をそのまま箇条書きで書き出します。例えばこんな感じです。
- ある企画の方向性を検討中
- ターゲットはまだ曖昧
- 展示会と絡めたいという話がある
- 予算はそれほど大きくない
順番もめちゃくちゃで問題ありません。とにかく、今自分が持っている情報や材料を一度外に出します。
STEP2 論点を整理してもらう

材料を出したら、次に「何を考えればいいか」を整理します。よく使う質問はこんなものです。
この情報の論点を3つに整理してください
この企画の目的を整理してください
不足している情報は何ですか
こうやってテキストとして整理されたものを見ると、頭の中でぼんやりしていたものが論点として見えてきます。
STEP3 意思決定者(社長)目線に変換する

次にやるのは、「自分の考え」を意思決定者の視点に変換することです。
広報の仕事は、自分が納得することよりも判断する人が判断しやすい状態を作ることが大事だと思っています。そのためによく使う質問がこちらです。
意思決定者が判断しやすい構造に整理してください
この企画のメリットと懸念点を整理してください
意思決定者が気にしそうなポイントを挙げてください
こうすることで見え方がかなり変わり、提案がかみ合うようになってきました。
また、相手の性格や判断のクセなども一緒に伝えておくと、より実際の会話に近い形で整理されることが多いです。日頃から相手の判断の傾向を観察しておくことが、意外と役に立つ場面でもあります。
STEP4 提案資料等の下書きにする

論点が整理できたら、そのまま提案資料や報告用の下書きにしていきます。例えばこんな感じです。
提案資料の構成を作ってください
この内容を比較表にしてください
この企画の説明を短くまとめてください
ここまでくると、ゼロから資料を作るよりも作業がかなり進めやすくなります。また初期段階でズレを修正できるので、完成後に「やっぱり違う」といった事態を防ぎやすくなります。
STEP5 最後は自分で判断する

ここまで書いておいてなんですが、AIの提案がまるっとそのまま使えることは実はあまり多くありません。
言い回しが少し違ったり、実際の状況と合わなかったり、自分が言いたいことと微妙にズレていることもあります。それでも、思考が整理された状態からスタートできるだけで、作業の負担はかなり変わります。
このプロセスは、自分の頭の中を整理するだけでなく、「相手が判断できる形に整える」ためのものでもあります。AIは答えを出してくれる存在というより、思考を整理する補助輪のような存在として使っています。

